
全国の防災マニアの皆さま。お久しぶりです。
今回は「ワンセグ」についての小ネタです。
ワンセグって何?と言う方も多いかもしれませんね。
デジタル放送の1chあたり13セグメント使用する電波帯域のうち、1セグメントを利用する移動体に最適な放送形式ですね。
「1セグメント」を略して「ワンセグ」と称していました。
かつては多くの携帯電話に、当然の機能として、ワンセグが搭載されていたのです。
「フルセグ」との違い
「フルセグ」とは、ワンセグの「1セグメント」に対し通常のテレビ回線同様に「12セグメント」を使用し、最大1920×1080ドットの高画質で受信可能な放送形式ですね。
但し、消費電力、受信環境がシビアな点から、移動体にはあまり向いていません。
対応機種が無くなったのは?
これは、「ワンセグ」のみの所持自体でNHKの受信契約締結の義務があるかどうか、争われた訴訟での判決によるところが大きいですね。
2019年に最高裁第3小法廷で原告側の上告を退け、NHK側勝訴の東京高裁判決が確定しています。
これにより、以降、「ワンセグ」機能を省いた機種が主流を占めるようになり、現在ではほんの一部のスマートフォン、フィーチャーフォンのみに機能搭載されているのが現状です。
受信に必要なもの

ワンセグ対応携帯電話(あるいは富士通→FCNT「らくらくホン」等のスマートフォン)のみ。
但し、古い携帯電話だと、バッテリ自体が性能低下している可能性があるため、モバイルバッテリでの補充電をしながらの受信を推奨いたします。
現在でも、ドコモ・au・ソフトバンクの充電端子に対応したアダプターを購入できます。

実際に非常時に役立った
忘れもしない、2011年3月11日、14時46分。
管理人は新大阪への出張から帰宅中。新幹線で移動中だった。
名古屋の手前でのぞみが急停車。
しばらく何が起こったのかわかない。
名古屋駅までなんとか到着。
車内では、地震によりしばらく停車するというアナウンスがあり、、管理人は「列車ホテル」になる最悪のケースを想定し、駅弁を3食(なぜ3食かのツッコミは無しで)確保した。
当時はまだガラケーの世の中で、管理人はNECのN906iを使っていた。
とりあえすワンセグでニュースを確認しようとしたら、大津波の映像が飛び込んできた。
「こりゃ、えらいこっちゃ」
家族に連絡するも、自宅の固定電話はつながらず、娘のPHSだけはなんとか通じ安否確認がとれた。
大規模災害時、通話が集中した場合はPHS有利と踏んでいたのだが、その通りだった。
その後、しばらくして運転再開。
新横浜で下車。
駐車してあったクルマに乗り換え、第三京浜経由で東京の自宅へ帰宅。
途中、第三京浜、環八も特に規制はなく、ほぼ通常通りの移動だったのだ。
同僚の話だと帰りは地震発生後は公共交通機関が止まり、徒歩での帰宅で大変な思いをしたらしい。
眠っているガラケーくんをぜひチェックしてみてください
南海トラフ級の大震災では、大規模なインフラへの影響が想定されます。
具体的には送電インフラへの影響による停電と、これに伴う移動体通信の中継施設への影響も考えられます。
もしガラケーを今もお持ちでしたら、バッテリーとワンセグ機能が動作するかをぜひチェックしてみてください。
管理人は現在でも3台のガラケーを所持していますが、このうち、シャープ製のSH-03Bはsimなしでもワンセグの受信を確認しました。
「活きている」simの装着と携帯圏内であることが必要な機種もあるようなので(手持ちの機種だとNECのN906i)、注意が必要です。
DVDプレーヤでもワンセグ機能付きの機種がありましたので、要チェックです。
(写真はツインバード製 VD-J719)
